推し活

明日…いや、もう今日だな。

今日は乳癌の定期診察日。

 

病院へ行く前の日は、

殆んど眠れない。

 

いい年をして、何をやっているんだって思うけれども、きっと脳が興奮するんだろう。

眠れないのだ。

 

明日の予約時間は2時。

病院へ行くには、小一時間程かかる。

 

バスの本数も少なく、乗り換えがあるから、もう少しかかるかもしれない。

帰るの遅くなるかも…

 

それでも、ほんの少し前まで、バスに乗ることも出来なかった。

立っていることは勿論、座っていることもきつかった。

バスのステップを上がったり降りたりすることが私にとってはエベレスト登頂のようだった。

 

あの頃のことを思えば。

 

そんなことを考えていたら、弟から連絡があって、送り迎えをしてくれるという。

 

ありがたい。

本当にありがたい。

 

自分の身体のこともあるけれど、最近母は、色々と心細いのだろう。

私を追う。

だから、少しでも早く帰宅したいのだ。

バスを乗り継げば1時間かかるところが、弟が送ってくれれば30分ほど。

 

それにしても眠れない。

 

眠れないから、推しのことでも書いてみようか。

 

東方神起が好きだ。

私の推しは、東方神起のユノ。

 

自分がKPOPにはまるとは思わなかった。

 

ずっとずっとアメリカ、イギリス、最初は金髪碧眼。

すぐにブラックミュージックの虜になった。

身体の中から湧き出るかのようなリズム、ダンス。

音楽のルーツはブラックミュージックにあり!と思った。

 

ブラックカルチャーを覗くことにも夢中になった。

 

特に好きだったのがPRINCE。

 

マイコーファンを公言する人は多い。

けれど、私は顔を変え(それが病気からくるものだとしても)白くなっていくマイコーよりも、奇妙で過剰な天才PRINCEに惚れ込んだ。

 

PRINCEは、音楽と「見せる」ことに拘ったミュージシャンでもある。

ステージからバンって客席に向けて紙テープが降り注ぐなんて、今では珍しくもない演出だろうけれど、それを初めてやったのがPRINCE。

 

JAZZ、ゴスペル、様々な形の音楽のあり方を熟知し、操り、本質で判断されたいと名前を記号に変える精神性。

 

本当に夢中になった。

 

これまた今では珍しくもないけれど。

写真を持って行きつけの美容室で半日かけてドレッドにしてもらって、ニヤニヤしていたりもした。

 

そんな私だから、KPOPの世界なんて…だったのだ。

 

殊更にダンスに目が行くのは

肉体を謳歌する姿にフェロモンを感じるから。

 

しかし「上手い」だけじゃつまらない。

 

アジアに目がいかなかったのは、うまくさえあればOKって印象を与える人が多かったから。

 

上手く巧く踊っても、自分にうっとりしているうちは、何も感じない。

そこを越えるもの

観客へ与えることへの喜びの世界までいかなければ、受けとる方はフェロモンなんて感じない。

 

喜びの前には試練がある。

 

ユノはアジアで初めて

目を惹かれたアーティスト。

 

 

ダンスが良かった。

パッションを感じた。

 

これは実物をみなければ。

そう思って、行って観て、釘付けになった。

 

私がKPOP?

そう思いながら

 

手術後寝返りも打てなかった時も、ずーっと携帯で彼のダンスを観ていた。

 

看護学生を2人つけられて

彼女たちに携帯の動画を見せたら

「…なんか、色っぽいですよね?」

 

アハハハハ、そうなんだよーうって笑った思い出。

 

ドクターが笑い声を聞き付けて、驚いていたっけ。

 

SNSでやりとりするうちに

なんか馬があった推し友

 

行きたいと願っても

行けなくなった

コンサート

ファンイベント

タッチ会。

 

ドクターからは、人混みには行くなと禁止令。

 

そんな私に送られてきた

キーホルダー。

GOODS。

 

嬉しかったなあ。

 

それこそいい年をして何を言っておるかって話しだけど、嬉しくて少し泣いた。

 

 

いつかまた行ける時が来たら。

その時、自分は

どんな気持ちになるんだろう。

推しを

ステージを観て。

 

私の推しは東方神起のユンホ。

 

10代、20代が席巻するKPOPの世界のなかに立ち、大人のエンターテイメントを見せてくれる人物。

私がソロ活動に邁進して欲しい人物。

 

私の推し活は

会場には行けずとも、熱心な他の方達の情報や翻訳や動画や写真に支えられている。

 

楽しい。

 

飽き性の私が

飽きない。

 

それって、ラッキー。

ラッキーでハッピーなことだよな。

 

 

 

何を言ってるんだ?だけど