液体窒素

毎日来てくれと言われたけれど

身体がきつい。

 

せめて1日おきにしても?と、看護婦さんに泣きついたら、

しょうがないわねってことで、間をおいた。

 

気が進まなくても、今日は行かなくては。

 

そう思って今日もかかりつけ医。

 

 

ドクターは患部を見て

「うーん。液体窒素の前に、ここを切ろうか。」

 

左足の親指

爪の1/3は、切りとられていて、赤い肉が見えている状況。

写真をのせれば一発でこの状況理解してもらえるだろうけれど、ちょっとグロ。

さすがにねえw。

 

しかしこの上、どこを切ると?

あーまた痛いのかあと思っていたら、ドクターが

「僕がやると恨まれるから、お願いね」って、看護婦さんに。

 

おいおい、どういうことですか?と笑ってしまった。

 

カットしてくれた看護婦さんは上手な人。

処置をしながら

「あー痛いねえ。ごめんねえ。」

 

看護婦さんのせいじゃないのにね。

 

それにしてもやっぱり痛かった。

いつまでたっても痛みには慣れることがない。

 

そしてまた面積の少なくなった爪。

そのまだ痛い赤いところに液体窒素

 

液体窒素は、煙をあげながら、紙コップに入れられて、はこばれてくる。

 

映画でフランケンシュタイン博士が扱っている怪しい液体。

そのままの様相。

 

煙をあげているカップのなかに綿棒に浸し、それを患部に押し当てて焼いていく。

 

見ていたおじさんが

「…いったそうやなあ」

 

看護婦さんが

「痛いよー。」

 

顔をしかめるおじさん。

 

「…こっちの身体が強ばってくるわ。」

 

「そうやろ。」

 

って、痛いのは私のはず

なんだが、2人で盛り上がっている。

 

処置が終わる。

知らない間に握りしめていた拳をほどく。

 

「ありがとうございました。」

 

ずっくんずっくん、足の指は、鼓動を放つ生き物のようだ。

 

あまりに痛かったので、左足の靴下、はけずにいた。

 

会計を待つ間

ボーッとしていたら、4、5歳くらいの男の子に

「寒いよ?」

と注意をうけたので、はい、速攻靴下履きました。