おじちゃんず

痛い痒い痺れー。

 

言ってもせんないことだけれど、なかなかにしくしくと痛む。

 

そんな中、入院中、私の代わりに回覧を回してくれていたおじちゃんに、御礼を言いに行く。

 

本当にお世話になりましたって頭を下げたら、もうしばらくはうちが配った方がって、奥さん。

いやいやそんな訳には。

 

本当に助けてもらってるなあ。

 

おじちゃん達は

「もう、俺も年で」とか、

「町内のことより、自分の家のことせんと、お母ちゃんに叱られるんや」なんて言いながら、ありゃ困ったなって時には、すすっとぶっきらぼうに、でも優しく助けてくれる。

ありがとう、おじちゃんず。

 

田舎の暮らしはいいところばかりじゃない。

時には煩わしく、放っておいてよーと言いたいこともある。

 

「昔から田舎暮らしに憧れていたんです。」

畑を借りて、自給自足の生活。

空気も美味しくてーとか言いながら、3年もしないうちに、切り上げていった人は一人や二人ではない。

 

増える空き家。

高齢化する人達。

 

だけど、頑固で偏屈と評判をとっていた人が

「あんた、大丈夫なんか?

うちの親父も大腸癌でなあ。

もう死んでしもうたけど」って、いった後、慌てて

「いや、あんたは大丈夫や」と付け加える。

 

大腸癌は結構多いんだ。

町内会長さん、大腸癌やったんだってさ。

 

で、注射抗癌剤やったら、吐き気と痺れと
味覚異常と節々あいたたで、あんまりつらかったから、他に方法ないのかって、ドクターに言ったら、これが基本で貴方はまだ量が少ないほうだって言われたって、突然口調がフランクにw

 

それはお辛かったですねーって言ったら、オウヨ!!!と言ったあとに、慌てて貴方は体力ありそうだし、大丈夫やって言って、家に入っていったw。なんや笑った。…会長さん…。

 

細かいことだけどさ、回覧を回す時に見ましたって丸印をつけるように、各戸の名前丸印をつける名簿っつうかそういうものを一緒に回すんだけど、

「俺作ったから使ってー」って、おじちゃーん!!!

ポストに入ってて感激。

 

嬉しかったのでありがとうございました、とても助かりますってお礼のお手紙をポストに入れる私。

 

田舎暮らし「だから」ってことじゃない。

 

田舎だろうと、都会だろうと。

 

結局どこに住んでいようと、人、だよなあ。