嬉しかった日


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今日は大腸癌の方の通院診察日。

 

弟が送り迎えしてくれて、暑いから随分助かる。

車の乗り降りにモタモタモタモタして。

弟から気遣われながら降りて向かう。

 

正直今日の診察は憂鬱だったし、何より怖かった。

 

それは、この前の時、数値が悪くて、再発、転移の可能性がたかいと言われていたから。

 

そういう訳だったからCTと血液検査を再度行った。

 

抗癌剤治療はしんどかった。

 

でも、なんとか、友達やSNSで知り合った人達に励まされたり、笑わせてもらったりしながら、終えることが出来た。

 

しかし、あれをもう一度?

 

自信がないと思った。

 

気持ちもだけれど、何より体力的に。

 

手術前から15㎏減った体重はその分筋力も落ちている。

 

昔バス停4つ分歩いていた私は、今、町内一周に息を切らせている。

 

もし

もし転移で再発となれば、母のことが。

そう思った。

 

ろくろくなにも出来ずに家の中、ひっくり返っているけれど、

それでも、放っておいたらすぐに食事を抜いてしまう母の三食の用意だとか、洗濯だとか、ゴミ出しの日の確認だとか、買い出しとか、生協の発注だとか。

 

些細な些細なこと。

 

きっと彼女は「大丈夫」だって言う。

 

だけど。

 

 

検査の結果。

護ってもらったんだなあ。

 

数値は戻っていた。

 

「また経過観察だね。」

 

離島ドクターからそう言われて

思わず

 

「本当ですか?」

 

そう言っていた。

 

嬉しかった。

 

トイレで少し泣いた。

 

SNSでそう呟いたら

「おめでとうございます」って言ってもらえた。

 

友達に報告したら

「良かったー嬉しい」

「ほら、ねー!」

 

嬉しかった。

また涙が出た。

 

ベソベソベソベソ

だらしないけど、本当に嬉しかったんだ。

 

ありがとう。