スパルタ式

手術後 第1日目 は 、手術室 すぐ横の 部屋に 寝かされていた ように 思う。

と言うか 痛くて 本当に確実な ところは 覚えられていない。

とにかく痛い。

痛さMAX。

そりゃそうよね。 体に メスを入れているんだもん。 痛くないはずはないのだった。

 

何が辛かったって 手術直後の 痰の処置。 少々 グロい 話になる。

 

私は かつて、チェーンヘビースモーカー だった。

仕事している時 、人と対面している時 、一区切りついて ほっとした時 。

 

タバコの煙は 私を慰めてくれたし 、大事な 友人でもあった。

 

しかし退職後、 ふと思い立ち 、これといった 大きな理由はなかったけれど 、

「私、 禁煙しよう 」

そう思って、 1日 3箱吸っていた タバコをやめた。

 

それは私にとって 思い切った決断ではあったけれど、 自分でも驚くぐらい きっぱりと 遂行された。

 

そして 、もうそれは 随分昔の話。

だから 今の 私には 関係ないと 思いきや。

 

痰が上がってくる。

 

と それがあなた、 泪と 鼻水と 一緒になって それは もう ドンジャラホイの 世界。

 

顔の横で

「あら タバコを吸っていたのかしら」

と 看護師さんが言う。

 

つまり タバコを吸っていた、 あるいは吸っている 人間の 痰は、粘着性が違うらしい。

 

「tonchikiさん、機械でとりますよー。」

 

 ドンジャラホイの状態だから 、無言で頷くしかない私。

 

がががががががが ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

吸痰機械を 喉に突っ込まれて 吸引される。

 

ドンジャラホイが爆発して 世界が 終わるかと思った。

 

苦しいーーーーーーー。

 

まあ こんな体験を する人間が、 それほど多くいるとは思わないけれど、もし貴方が身近な人間に禁煙を求めているのならば、 何かのきっかけで ドンジャラホイ体験 をするやもと、脅かすのもいいかもしれない。

 

 一人の人間に いろんな顔があるように 、タバコにもいろんな面があるのだ。

 

で、そんなこといいから助けてくれ。

 

そんなこんなで わやくちゃになりながら 一晩中唸っていた。

 

そして二日目 。

「tonchikiさん 病室に帰りましょう。 車椅子に座りましょうか。 」

看護師さんに言われて 

「いいけど。 部屋に帰るのはいいけれど 、車椅子に座るって、私の現状が見えている? て言うか 気は確かか?」 と思った。

 

お願い 私を静かに 休ませて。

 

ベッドの横に 車椅子が運ばれてきた。

「はい、ゆっくり ゆっくり でいいですからね。」

 

お願いだから私を 静かに… 。いくらそうおもっても 、 汲み取ってくれそうには無かった 。

スパルタ 。

 

こうして 私は 手術前の 自分の ベッドに帰ってきたのだ。



 

追記。

そして 私は こんな体験をしても、 昔の あの タバコの 煙との   親しかった 関係を、今後も 後悔は しないだろう。 矛盾しているようだけれど  そういうものだ。 それはそれで、これはこれ。 

 

ああ、でも乳癌手術の時にまたあれを??

 

それは本当に憂鬱。

 

 

追記の追記。

途中で文字が大きくなった所があるけれど、訂正の仕方がわからない。全くもう!!!