待ち合いで

今日は先日とったCTの結果を聞きに行く日だった。

 

昨夜は一睡もできず。

病院へ行く前日はいつもだ。

どれだけ気が小さいのか、私。

 

病院についてみると、待ち合いは凄い人。

 

予約の時間にあわせて行ったのだけど、1時間以上は待っただろうか。

 

結果はOK。

 

ああ、良かったと、今回も声がでた。

 

5月連休後、又カメラとのこと。

 

一つOKを貰っても

又次の検査。

 

 

診察を待っている間、待ち合いでいろんな人の話が耳に入る。

 

「それじゃあ、明日。

ええ、手術自体は30分位?全身麻酔じゃないから日帰りだし、あと、これから注射の時スッゴク楽になるから」

 

看護師さんの明るく励ますような声。

 

portだな、とピンときた。

 

注射の際、血管が探しにくい人は、抗癌剤投与は大変な作業だ。

 

抗癌剤はきつい薬。

少しでも漏れたりすると、えらいことになる。

「そこが壊死したりすることもあるから、そういう時は他の科の先生の協力もえて、診察を受けていただきます。」

 

だから、抗癌剤を注射してくれる看護師さんたちは、病院のなかでもとりわけ注射がうまい人達。

 

そういう上手い看護師さんでも血管が見付けにくい患者がいる。

 

そういう人がportを埋め込む。

 

https://radio-gazo.jp/2021/08/30/cvport/

 

かくいう私も非常に血管をとりにくいタイプで血管痛も酷かったので、何度か勧められた。

 

しかし、私の場合、乳癌のマンモがネックになるということで、結局最後までとりにくい血管で、看護師さんの手を煩わせたのだった。

 

でも、正直に言えば

マンモの件がなくても、私はportは嫌だった。

 

うまく言えないけれど

そこからずーっと癌が自分を見張っているような、癌が私を侵食していくようなイメージがあって。

 

そんな馬鹿なことはない。

 

portは、抗癌剤投与のストレスを軽減するもの。

 

わかっているけれど、

頭ではわかっているはずなんだけど、私はやっぱり怖く、嫌なのだった。

 

なのに看護師さんの話に頷く彼女は

全身麻酔じゃないから音聞こえるんですよね?

それだけが嫌だなあ。」

 

「あ、じゃあCD持ってきてもらったら、耳元でながしてもらえるようにするけど」

 

「え?ほんとに?」

 

前向きで明るい。

 

きっとこれからの日々の中、人知れず泣くこともあるのだろうけれど。

 

でも、きっと。

きっと貴方なら大丈夫。

 

「CD、何にしようかな」

 

「なんでもいいよ」

 

「えーーいやあ、悩むわ。

演歌で先生の手元狂っても嫌やし」

 

アハハと笑い声。

 

頑張れ。

 

貴方も

私も。

 

頑張れ。