痛いけど嬉しい

今日は病院の日。

乳癌の方。

 

マンモと骨密度検査をするということで、予約は9時半。

8時半に家を出てバスを乗り継いで…と思ったけれど

田舎のせいか、バスの本数がガタンと減って、1時間に1本。

9時台は1本もない。

 

自家用車を持たぬ私は、途中からタクシーとなった。

 

なんとか予約時間には間に合って到着。

 

身体が痛む。

 

早速骨密度検査。

正味15分程だろうか。

台に横になり

腰椎と大腿骨で計測。

 

「動かないでくださいね」

 

これが、今の私には結構つらいのだった。

 

身体が痛くて仕方ない。

横になって起き上がる、その動作がきつい。

 

夜、トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるものの、痛みでそこから動けない。

 

テーブルの椅子に捕まって、歯を食いしばって立つ。

 

痛い。

 

しばらくすると治まるので歩きだすものの、毎回それなので、横になるのが怖いのだった。

 

ドクターに言ってみようと思うけれど、小心者の私にはそれも怖い。

 

全身の痛みでググってみると

怖い話し、病名ばかりが出てくる。

 

これだったら?

もしもそれだったら?

 

怖くなって携帯を閉じるのに、

やっぱり気になる。

 

この痛みがもうほんのちょっとでも強くなったら、動けない。

 

動けなくなったら…

 

骨密度の検査が終わり、台から立とうとして、やっぱり痛くて。

 

次はマンモ。

 

確か何かでこのおぱーいを潰すやり方じゃない機械も出てきたと聞いたけれど、その機械がこの田舎に導入されるのは、いつ頃だろうと思いながら、潰されていた。

 

2つの検査が終わり、診察室の前で順番を待つ。

 

私の番になって、診察室に入ると、骨密度の検査結果が出ていて、ドクターからえらく褒められた。

 

腰椎も大腿骨もいい数字。

「これは凄いよ

tonchikiさんは、人より長く

抗癌剤飲んでいるのに、この結果は立派」って褒められた。

 

 

あ、良かった。

 

「マンモもね、大丈夫。

綺麗よね」

 

はああああああと

ドクターにはわからないように

息を吐き出す。

 

良かった…

 

あ、聞かなくちゃ。

 

胸にジェルを塗られ

検査中に

 

「実は」と、思いきって言った。

 

あまりにも痛くて、しばらく動けなかったりするんですけれど

 

「ああ、それはね、今飲んでるホルモン剤の副作用」

 

え?

 

「他の患者さんもね、布団のなかで長いことマッサージしないと起きられないとかいらっしゃるんだけど」

 

「あ、近いです。

私、動けなくなったらどうしようって」

 

「あー…ねえ。

酷い時にはロキソニン…でも、身体に負担いくしねえ…」

と、サブドクターと相談するドクター。

 

漢方薬出すこともできるんだけどねえ。

これは足がつるとかそういうのには効果的なんだけど」

 

「うーん、筋肉というより関節ごと重く痛む感じで」

 

「うーん、そっちかあ」

 

「先生、痛いのはほんと嫌だしつらいんですけど、でもそういう原因ってわかって安心しました。

薬は…できたらなるべく飲みたくなくて…」

 

「そうやろうねえ…じゃあ、ちょっと様子みる?」

 

「はい」

 

「またなんとかましになる方法を考えてみるから」

 

「ありがとうございます。」

 

痛いのは思考を奪う。

きついのは変わらない。

 

それでも、今日、本当にほっとしたーー。

 

「副作用」という言葉が嬉しいなんて、考えてみればなんのパラドックスかと思うけど。

 

超久しぶりのマクドナルド。

 

痺れる指でポテトをつまみながら、

痛いけど

痺れているけど

ほっとした今日だった。