揚げ物

吐き気とともに 暮らしていると 、どうしたって あっさりめの 食事ばかりになる。

 

それはそれで …であったりするけれど 、たまには カロリー爆弾も 投下しなければ 皇太后の元気にも関わる。

 

そう思って 昨日は 頑張って 揚げ物を作った。


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太后の畑で作った かぼちゃ やさつまいも。 玉ねぎ そして 唐揚げ とちくわ天。

 

揚げているうちに 吐き気マックス 。

だけれど なんとかやり遂げた。

 

昔 、今日は頑張って 畑を したから疲れたなー と思いながら 皇太后が 家 への道を歩いていると 後ろから ポンと肩を叩かれたそうだ。

 

見ると それは お隣の奥さん 。

彼女は いきなり 「長生きするのも考えものやな ~」と 笑顔でいいのけて 立ち去った。

 

太后は ショックを受けた。

 

隣の奥さんは 元警察官。

そのせいか どうしても 上から目線 に感じる ような 言い方をする。

 

町内会の場でも 仕切り屋さんで 、それはそれで 助かる部分も たくさんあったのだけれど。

 

「私は 長生きなんかしたくない。 七十歳ぐらいでいいわ。」 そんなことを度々 会の席上で 冗談のように 口にする。

 

町内で 一番の 年配 者であった 皇太后 には、それが 少し つらかったようだった。

 

気にしない気にしない。 気にしたら負けよ 。そう言いながら 日々は過ぎて 、隣の奥さんも

七十歳を過ぎた。

 

言霊というのは 本当にあるのかもしれない。そう思う。

 

ある日、彼女は 脳梗塞を 患って 倒れた。

あれほど達者な人だったのにな~ と近所の おじさん 。

 

そうして そこから長い長い 介護の日々が 始まった。

 

御隣の旦那さんは 、今日も一生懸命 その日々の中で 頑張っていらっしゃる。

 

「あまりにもたくさん あげすぎた からさー。おとなりに ちょっと 押し付けよう。」

 

そう言ってパックに詰め 、皇太后に 持って行ってもらった。

 

「旦那さん喜んでた わ。 奥様どうですか そう言うと 寝てばかりでね~って。」

 

「そう。 」

 

揚げ物は 皇太后に 好評で、沢山食べてくれた。

よかった。

日中は30度超え。

真夏のようだね。