失敗

どうなるだろう。

大丈夫よね?

 

ドキドキしながら待ちに待った冷蔵庫搬入日。

 

搬入するために必要な玄関の大きさとか、事前に計っていたし、大丈夫よと自分に言い聞かせるものの、やっぱりドキドキが止まらない。

 

動かない身体に激をとばしながら、息をあげながら、なんとか搬入するための通路は確保した。

 

14日。

 

搬入日は、なんと雪。

 

ここら辺は滅多に雪は降らないし、積もらない。

 

なのに、積もった。

 


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マジかよ。

 

大丈夫よね

大丈夫だろうか。

 

予感は当たる。

 

結論から言うと、冷蔵庫の搬入失敗。

 

業者さんがやってきて、「状況見せていただきます。」

 

「あ、はい、どうぞー。」

 

そこまでは良かった。

良かったんだけれど、

「新しいのは大丈夫ですけど、古いのがだせません」

 

え?

 

どういうこと?

だって、入ってたってことは、出せるんじゃないの?

 

きょとんとする私に被せるように

 

「ここからは出せないので、こっちのベッド2つ退けてもらって、pc机を動かしてもらって、こっちの方から出します。」

 

え?

無理です。

できません。

 

太后のベッドを動かす?

机を動かして?

 

今日までのことが頭の中をぐるぐる回る。

 

くそう。

身体さえ動けばなあ。

 

でも、でも、でもと私は食い下がる。

 

「古い奴、確かにここから入れていただいたんですけど」

 

「いや、出せないです。」

 

……。

 

確かにここから…と思うけれども、出来ないって言われれば、引き下がるしかない。

 

でも、じゃあ、どうしたらいいんだろう。

 

頭の中真っ白。

 

神様……と思った私に、業者のお兄ちゃんが

 

「ドアを外せばギリいける」

 

あ、じゃあ、そうしてくださいと、食い気味に私。

 

「あ、でも、それはできません。」

 

え?

 

「規定で出来ないんですよ。」

 

「じゃあ、私がやれば。

私が外せばいいですか。」

 

「ああ、でも、それで外されてつけるってなっても、お手伝い出来ないんですよ。」

 

そうですか。

いいです。

 

「でも、つけ直すのお一人じゃ出来ないですよ」

 

…それでも、冷蔵庫なんとかしなくちゃだもの。

もう、食べるものもきつくなってきたもの。

 

で、ドアを止めている木ネジを外すため、息があがりつつ、探すけれども、+ドライバーがなくて。

 

「俺たちそろそろ…また、店からお電話します。」

 

そうですか。

 

 

 

そういう訳で搬入失敗。

 

涙出た。

 

思わず「じゃあ、小さいサイズでやってもらえば。……今のをキャンセルしたらいいですか」

 

「いや、新しいのは入るんだけれど古いのを出せないって話しなんで。」

 

夜、皇太后

 

「でもさあ、このドアから入れたって記憶があるんだけれどなあ。」

 

「そうだよ。ここから入れたよ。」

 

そうやんなあ。