飲み終わり

昼間はとてもとてもいいお天気で清々しいけれど、朝夕は冷え込んでストーブをつけている。

 

寒暖の差が激しいからか、身体がうまく機能していなくて、残念な日々。

 

しかし、そんな中、本日大腸癌の薬、飲み終わり~。

 

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もちろんこれから又違うタイプのってことだってあるかもしれないけれど、でも、ひとまず。

 

この薬の副作用のひとつである味覚障害は、未だに。

これはドクターから回復は年単位で考えてくれって言われているから、まあボチボチとは思っているけどさ。

 

激しい吐き気

日に6回以上を数える下痢による体重減。

手術前からすると15、5kg減った。

まあ減ってもデブはデブなんだけどさー。

ピリピリ仮面

 

薬の副作用との戦いでもあったな。

 

そういえば、待合室で一緒になった癌患者さんが

同じく副作用を嘆いてらして

 

「それに薬が大きいから飲みにくくてねえ。憂鬱。」

 

それはわからんでもない。

 

「そうですよねえ。毎日のことだから。」

 

「私は二錠飲んでるんだけど、貴方は?」

 

「朝夕、6錠ずつです。」

 

「え???…そんなに酷いの?」

 

6錠ずつっていうのは、本当に多いらしく、あまつさえ薬局では

「うちには今在庫がないので、後から送りつけでよろしいでしょうか?」

なんてことも2度ほどあった。

 

とにかく。

飲み終わった。

 

長かったなあ。

 

ご褒美に美味しいケーキ食べたい。

デパ地下行きたい。

美味しいパン食べたい。

 

バンザーイ&チクショー!!!w

 

 

 

桜咲く

しんどいな。

 

だけれど、今日はすっげーいいお天気でさ。

 

桜が見たいって思った。

 

桜見に行きたい場所はあるけれど、

行けそうもないから、

とりあえず御近所桜を見に行く。


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ああ、綺麗だ。

綺麗だなあ。

 

花なんか興味ないって感じだった父。

なのに、桜を見たいと言ったことを、思い出す。

 

この今見上げている桜の一枝を

ごめんなさい、ごめんなさいと呟きながら、折ったあの日。

 

父の前に差し出すと

綺麗だなあと、いつまでもいつまでも眺めていたっけ。


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お父さん、そんなに桜が見たいのなら、人を頼むから見に行こうよ。

 

そう提案したけれど、

「いや、もういい」

小さな声でそう怒ったように言って、遠い目をしていた父。

 


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綺麗だ。

綺麗だなあ。

 

姪っ子の息子も無事退院。

 

お父さん、そこから見える?

 

桜、綺麗よねえ。

 


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魔法使いの手

ドラマ観ていたら、癌患者は手をみればわかるってシーンがあって、妙に納得。

 

そりゃ私も夢見る少女じゃいられなーい年齢だから、それなりに手に年齢は出ていると自覚していたけれど、抗癌剤治療を始めて、なんつうか、ただの経年劣化って感じじゃないなーって感じになったのさ。

 

いってみれば魔法使いの婆さんの手みたいになったんだ。

 

で、血小板が減少しているから、ちょっとぶつかっただけでアオタンってドクターから言われてはいたんだけど、おい、いつの間にって。


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ひでえな。

上の手首辺り、アオタンあと。

どこでぶつけたんだろう。

謎ーーーー。

 

それでも、

「皮膚が裂けてキツイ思いすることになるかも。

かなりの確率でそうなるかも」

って言われていたのに、今のところすっげー頑張ってくれている私の手。

 

えらいぞ。

 

ある意味まじで魔法使いの婆さんの手だよな。

 

 

 

 

プライド

自分を下において謙虚に見せよう、お茶目に見せようとしたところで、それが「テクニック」的なものに過ぎなければ、いろいろ見えてしまうものだ。

 

一歩下がっているように見えても、ほらすごいでしょ、わかってるでしょとがっついている人の文章を読んでいると

「可愛そうにね」と思うのだ。

 

嘘と盛りは近しいものだと、どこで決めた?

誰が決める?

 

昔、京都の夜の歴史に立ち会わされ、その裏も少し覗かせてもらった。

 

「いちいち指摘はしないけど、二流どころの人物に限って、フクわよね。」と、おかみさんが笑う。

 

小物に限って、俺のバックは、立ち位置はといいたがると、893のワカガシラは言って、そして撃たれて死んだ。

 

難しいことはわからなくても、

その文章を読んで

「可愛そうに」なんて思われているなんて、私なら耐えられない。

 

そう。

プライドの在り方はそれぞれであるというのが前提であっても。

 

口を拭って、誰も知らないと思っていても、パクった文章をあげ続けるその「可愛そう」の上で踊る貴方が欲しい賞賛とやらは、それほど魅力的で、必要なものですか。

 

可愛そうにね。

 

ウィル


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オスカーのウィルスミスがクリスロックに平手打ちするシーンを観ていた。

 

今日になって早速日本でも取り上げられまくっているシーン。

 

いわく「ウィルは、もっとスマートにジョークで返すべきだった。」

 

「暴力はいけない。」

 

ウクライナで非暴力ってなっているこの時期に、あんなに感情に任せて。

ウィルほど大物でなければ、もっと大事になっていた。」

 

そのどれもが全くもって正論で、その通りでしょう、ごもっともでございますってことであるのだけれど。

 

その後のスピーチも込みで、私はウィル面白いなあと思っていたのだった。

 

そもそも彼とその妻ジェイダンの仲は、複雑である。

 

画面では仲良しーって映っていたけどさ、びっくりするほどでっかい自邸で、長い間家庭内別居なんてニュースを聞いたのはいつの話しだったっけ。

 

また元に戻りつつあるのかしら。

最初は笑っていたウィルが壇上に上っていくまでの間の心理に、興味があるけれど、それは当人にしかわからないこと。

 

その「解らぬこと」に、解説を試み、「結論」を出して安心したい人々。

 

そこに商売が生まれる。

 

「貴方は悪くない」

「貴方は誰より頑張っている」

「パートナーの、旦那の無理解を腹だたしく思うのは当然。

「貴方がつまづいたのは、環境のせい」

 

そう言えば間違いなく共感者は増える。

そこに「カルマ」論をトッピングすれば、一丁あがり。

 

「我慢しないでのびのび生きよう」

 

ウィルは謝罪した。

 

クリスロックのツアーチケットは飛ぶように売れているそうだ。

 

いつか、この出来事も「ネタ」におとしこまれる。

 

ウィルは、何に謝罪したのだろう。

 

「解説」するその瞬間から変容していくもの。

 

書き出したその瞬間、変容していくもの。

 

ウィル面白いな。

だって、ナマの人間だったからさ。

 

それだけじゃ「物語」にはならない?

 

そして、小さな島国の田舎の片隅で

私はエレンペイジの姿を観て

「こっちに行ったのかー」と思ってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

沈丁花

私は小さい頃、親戚の家に預けられていたことがある。

 

それは母の入院のためで、1年以上の期間に渡った。

 

預けられたのは母の姉のところで、看護婦をして一時は中国まで派遣されていた彼女はチャキチャキとした人だった。

 

ぼんやりと日々を過ごしていた幼い私は、そこで「お手伝い」することを覚えた。

顔色を、見て、よきところで「おばちゃん、お手伝いない?」

 

今思えば、それはかえって手間取らせることだったろうと思うけれど、私は私で、子供なりに必死だった。

 

いい子にしておかなければ。

 

でも、うまく出来ないことが多かった。

 

家ではいいこのつもりだったけれど、ここではうまく出来ない。

 

その家々のルール。

段取り。

身に付けるのに時間がかかった。

 

大人になった今でも、うまくこなせないのだものね。アハハハ。

 

そんな時、何時も助けてくれたのがケイコ姉ちゃんだった。

 

ケイコ姉ちゃんは、早くに父親を亡くし、母親が看護婦をして働いて離島に勤務していたので、彼女もまたこの家に預けられていたのだった。

 

慌てないでゆっくりお皿は洗うこと。

水道は出しっぱなしで洗わないこと。

 

一つ一つ教えてくれるケイコ姉ちゃんは、おおらかで優しかった。

 

なのに。

 

彼女は大腸癌で亡くなった。

告知を受けた時はステージ4だったそうだ。

 

今思えば告知前後だったのだろう。九州から何度も電話があった。

 

私はそれほど深刻な状況だとは知らなかった。

 

だって、ケイコ姉ちゃんはいつも明るい声で

 

「癌は癌なんだけどさー。あんたみたいに明るい患者はおらんって、今日も先生に笑われてー。」

 

「切ったら治るからー」

 

「痛か痛かって言うとったっちゃしょうがなかー。今日も仕事たい。」

 

仕出し屋をしていたケイコ姉ちゃんは、相変わらずくるくると働いている様子だった。

 

「無理せんでねー。」

 

「せーん。大丈夫、大丈夫。」

 

そういう調子だったから、いつもいつも。

 

だから、私は時には

「え~?電話?今忙しいのに。ケイコ姉ちゃんの電話いっつも長くなるんだよなあ。」

なんてぶつぶつ言っていたりしたのだ。

 

最後にケイコ姉ちゃんを見たのはスマホの小さな画面の中。

 

「あ、tontiki」

 

そう言ったケイコ姉ちゃんは、すっかり面変わりしていたけれど、やっぱり笑ってた。

 

あの時もこの時も

ケイコ姉ちゃん

本当はどんな気持ちだったんだろう。

 

本当は。

 

沈丁花の花の香りの中で考えている。

4000歩と承認欲求

まあ、承認欲求って奴なんじゃない?って言われれば、結局はそういうことなのかもなあと思うけれども、でも、ちょっとだけ違うって思うこともあるのだった。

 

昨日も書いたけれど、「読んでいる」と声をかけられることが、こんなに励みになるなんてね。

 

どう考えたって「読んで楽しい」内容じゃない。

 

書いてあることは垂れ流し。

 

それでも、読んで

「通院日だったんでしょ。」とか、

「よく頑張った。」

「ピリピリも最後ですね。」とか。

 

なんだろうなあ。

 

声も顔も知らない。

そういう人が殆どだけれど、だからこそ、垂れ流しの文章でも書けるのか。

赦してもらえる気がしてしまっているのか。

 

まあ、私の甘え以外の何物でもないのだけれど。

 

今、身体がきついので横になっている時間も多い。

 

そうなると足の筋肉が覿面に落ちる。

 

確かTOKIOの偉い整形外科のドクターが、

4000歩けばOKだって言ってたなあ。

 

なので、頑張って歩きに言ったら、さまざまに花が咲いていて!春だなあ。


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結果、2000歩。

 

うーむ。

なかなかハードル高いな。

4000歩。

 

うむ。