秋明菊

急に寒くなった。

トレーナーを着ながら、日本の秋と春はどうなっていくのかね?等と思う。

 

1日の中でも寒暖差がひどくて、なかなかに身体がついていかない。

 

頑張れ。

頑張れ私。

 

毎週金曜日には

ヤクルトのお姉さんが来る。

 

何回か担当が変わったけれど

どの人も感じの良い人ばかり。

 

今週、お姉さんは

いつもと違う車で来宅。

 

あれ?

って顔をしたら、

お姉さんが

「すみませーん。きょうは息子を連れて来たものですから。」

 

インフルエンザが流行っているらしい。

 

息子さんを預けている園が

休園になってしまい、

かといって、他にあずけるところもなく

仕方がないので

自家用車に息子さんを乗せて、同伴で回っているという。

 

「それは大変ですねえ」

 

「実家が近かったらって思いますけれど、遠いし、有料のところ、預ける場所、あるにはあるんですけれど、インフルやコロナが流行ってるものですから、制約も多くて」

 

「あーーー…」

 

「だから2人で回ってるんですー。」

 

本当に困ったら、こういうシステムがあると言われても、それは「元気な人に限る。」ものだったりする。

 

介護でも育児でも

或いは病気の人でも。

 

本当に困る時

困った時

 

結局は自分できりぬけなくては

仕方がない。

 

「じゃあ、今

車の中で?」

 

「そうなんです。」

 

「あ、じゃあ早く戻ってあげて。」

 

育児支援といいながら

現実はこうだ。

 

ホウッとため息の

私の視線の先には

秋明菊が揺れていた。