この間、大腸癌の方の診察の時
ドクターから
「もう2年過ぎたね」
そう言われた。
ああ、もうそんなに?
まだ、そんな?
2つの気持ちが
同時に沸いて
結局、私は黙って頷くしかできなかった。
先生、もうそんなに?
先生、まだそんな?
ここも長くなった。
自分で読み返していて
あれこれフラッシュバックして
辛くなっちゃって
慌てて読むのを止めたり
あ、こんな内容でも
読んでくださっているって
読んでくださった方たちの
名前を見て
暖かい気持ちになったり。
書くことが好きだ。
でも一等最初
ここを書き始めたのは
なによりも
怖かったからだ。
お気楽極楽で生きてきた。
いい加減な奴だと
自分で思う。
父の自宅介護7年。
看取りまで自宅でやって
見送って
なんだかぼーっとしていた頃
告知された
乳癌と
大腸癌ステージ3のb
という病名。
なんだよ、1つで充分だよ。
父の介護と看取りで
死は遠いものではないと感じていた。
生活の
日常の
すぐ隣にあるもの。
けれど
告知されてその後
同居している高齢の母のことを
考えた時、
どうしたらいい?
怖かった。
このままじゃ
すさまじく周りに
迷惑をかけてしまうのでは?
何より…乗りきれるのか?
怖かったから
書いた。
書き始めた。
書くことで
おたつき
みっともなく怯えている自分を
客観視できるような気がした。
真っ暗な夜のなか
哭きながら書いていると
自分は一体何に怯えているのかさえわからなくなる瞬間がある。
馬鹿だなあ。
一番怖かったのは
自分を憐れむことで
病よりも
私は自分で自分を憐れんで
酔っぱらうことが怖かった。
書くことで
少なくとも今のところは
その沼には…と思っているけれど
どうかなあ。
不安
焦り
混乱
恐怖
吐き出すことで
書くことで
ひとつひとつが
整理されていくこと。
それを願った。
自分の機嫌は自分でとりたい。
だから、書く。
だらだらと
時には必死に
そうして2年。
今日の私がいる。