スースーと母の寝息をベッドで聞いている。
眠りたいと思いながら、寝付けない夜。
困ったね。
シーンとした夜の中で、でもよく耳をすますと、虫の鳴く声。
あれは何の虫だろうか。
母の畑では、茄子の収穫。
今年の夏は熱波でえらいことになっていたから、朝夕、あんなに一生懸命水やりをしたというのに不作なのだと、母が話す。
「うちだけじゃないのよ。他の人のもみんな。…やっぱり、天候のせいなんだわねえ。」
それでも、収穫の回を重ねるごとに、なかなかに美味しい茄子が手に入るようになってきた。
秋茄子は嫁に食わすなと言うけれど
焼き茄子にして、茗荷と生姜をかけて食べると、よくぞ日本に生まれけりって気がする。
2本分くらい、ペロリだ。
美味しかったよなあって、暗闇のなか、ひとり牛のように反芻している私。
台風はどうなるかしら。
酷いことになりませんように。
ああ、本当に寝つけない。
こんなことしているせいだね。
早く携帯閉じなくちゃ。
ああ、もう4時。