薬を飲んでいないからといって、
途端に副作用がなくなるという訳ではないのだな。
身体の中に貯まった薬剤は、なかなかにヘビーな副作用をもたらしてくる。
身体の節々がギシギシ。
昔、高齢の人がそういって嘆いていたけれど、私もまさにその状態で
「頑張れ頑張れtontikiばあちゃん」
何かをしようとする度に、そういって自分に発破をかけている。
昨日はかかりつけ医のところへ、薬と巻き爪の状態を診てもらいに行ってきた。
「うん、いいわね。」
巻き爪の状況を診て、看護婦さん。
「あ、でもまだちょっとここは炎症おこしているかしらね。」
そういって、足親指の敏感極まりないところをピンセットで、つつく。
ギャ~ーーーー!
悶絶しているのを
「あら、痛い?」
再度ツンツク。
ギャ~ーーー!
………。
「今日はバスで?」
「ええ。少しは歩かないとと思って頑張ったんですけど、帰りはタクシーになりそうです。」
「うん。無理しないで。
で、あちら治療の進行具合は?」
「水曜日行ったんですけど、血小板と白血球の数値がわるくて、抗癌剤点滴が出来ませんでした。」
数値を告げると
「よく動けるねー」と、妙なところで感心された。
「お母さんは元気?」
「はい。おかげさまで。」
「…食事とかtonntikiさんがやっているのよね?」
「はい。」
「お母さん、デイケアとか今まで全く使ってないけど、状況が状況だし、そういうの利用して、貴方が少しでも楽にってことも考えたほうがいいかもよ。」
「ああ、ありがとうございます。
でも、そうなると帰ってくるまで私、落ち着かないだろうし、今はコロナのこともありますしね。
…なんとかやっていますので。」
そういうと、看護婦さんは、じっと私の目を見て、
「……ねえ……。」
やだわー。さっきまで痛いとこ、ピンセットでツンツクしてたくせに~って私は少し可笑しかった。
受付の方から声が聞こえてくる。
電話応対している声。
「…キットで陽性反応が出たんですね?
ご家族は…」
みんなオミクロンは軽い軽いって大合唱だけれど、
高齢者や子供のいる家庭は、大変だよなあ。