彼と私とティム


f:id:texastonchki:20210907161540j:image

 

早めの入浴を済ませた。

入院準備も済んだ。

何度も確認したのに 何か忘れているような気もする。

入院申請書も書いた。

太后のパンを焼いている。

もう一度 クーラーの付け方を説明して、 でも随分涼しくなったから 大丈夫かなとも思う 。

 

今回も 、パジャマは 病院に入っている 業者のものを頼む。

手間や迷惑をかけないように 。

一人でちゃんと やり遂げられるように。

こういうシステムがあることは、ありがたい。

 

今度の入院は 、初回の時より正直 気持ちが重い 。

 

手術の時だって 検査の時だって 大変だったけれど 、あの時 は 勢いがあったよな なんてことを考える。

 

そんな変な勢いなんて、 ないことが一番 なんだけれど。

 

一旦 少しブレイクが入ると こんな気持ちになるのか 。

頑張れ 頑張れ、私 。

 

癌が再発 して 大変な 状況の 弟さんの 話を聞いた。 とても 仲良しのように感じられる 姉弟。 なのに 今 弟さんからの 電話は必要最低限だと 書いてあった。

 

きっと 歯を食いしばって 、きちんと立とうとしている。

顔も知らないけれど 、その人のことを思う。 いいかっこしいでいなければ 崩れ落ちそうなんだろうな… 彼の気持ちのことを思う 。

頑張れ 頑張れ。

頑張れ頑張れ。

 

頑張る。

 

頑張りたい。

 

頑張らなければ。

 

私は バックの中に 連れて行くために、ティムを入れた。