はっと気がついたら、今日は7月最後の日。
6月24日 9時半から7時間…かかった私のs字結腸癌手術は、 もう ひと月前のことになってしまったんだなあ。
あれから、毎日 いろんなことに 少し怯えたり、 いや いやと考え直してみたり。
そんなこんなで日々は過ぎていく。
1ヶ月前の ことになってはしまったけれど、手術の前、少し驚いたこと を、少々 書いておきたい。
働いている時、店にやって来たヤクザの お客さんから、
「ヤクザの刺青は、 素人さんを 驚かすために 入れるんじゃない。
鉄砲玉として 働かなくてはいけない 時、命をかけた出入りの時、 返り討ちにあったら みっともなく 足掻くのではなく、 潔く逝くために 入れるのだ。」と聞いた 。
つまり 刺青を入れると 皮膚呼吸が しにくくなるため、早く素人さんに迷惑かけることなく逝けると言う訳。
けれど 今のご時世 、そんなことを思って 刺青を入れる人が、 どれだけいるだろう。
いまや 刺青は 、タトゥーと名を変え、 ひとつの ファッションになっている。
そのせいなのか、私も手術の前 刺青を入れていませんか と 聞かれ た。
はい 入れていません。
しかし、ファッションであろうと、まじもんであろうと、入れ墨はリスクがあがる。
根性のいる「ファッション」なのだった。
リスクと言えば、その他にも マニキュア. ペディキュア .ジェルネイル は 落とさなくてはいけない。
これは手術中、常に酸素量を測る センサーを取り付けるため。
爪に色や装飾があると 、正確な値を測定できない。
いや、手術中だけでなく、手術後もセンサーをつける機会は多い。
それから義歯。
外れる 歯 は 全身麻酔の場合 、呼吸を管理するため 口から 挿管する。 その時 、危険なため あらかじめ義歯は外しておくのだが 、それ以外でも ぐらついている歯がないかどうか 事前にチェックされた。
手術中、歯が抜ければ、肺に菌が入るリスクが高いそうだ。
そりゃ手術室に化粧していく人もいないだろうけれど、 顔を洗った後に 、クリームを付ける人は いるかもしれない 。
これもまた 消毒や口から入れる管を止めるためのテープ固定を妨げるのでと、
くれぐれもつけないで下さいねと 指示された。
ぬるっとしちゃうんだそうだ。
準備に時間がかかりすぎれば、これまたリスクが高まる。
ちょっと笑ってしまったのは かつら 。
かつらの人への注意。
これもまた 金属 ゴムなどの異物がついてる場合は 外しておかなければいけないのだけれど、 希望者は 手術中に被る帽子を 手術室入室前に お渡ししますので 希望者は 看護師に言ってくださいって。
なんか、クスクスしちゃったのは、なぜだろう。
刺青 というほど 世間では大きく捉えていないかもしれないけれど 、眉や アイラインの アートメイクは、 色素に金属が含まれていることがあって 火傷の危険性があるそうだ。
これも事前に看護師に 言わなければならない。
まつ毛のエクステ も 、手術中は 目を閉じるようにテープで止められる ため、その時 まつ毛を抜けやすいため 外して 入院。
抜けるだけならいいけど、変なところに入って、えらいことになっては不味いもんね。
つまるところ 病院は おしゃれ には厳しい場所といっていいかもしれないねえ。